Author Bio

Akira Takatsu

Akira is a Marketing Manager at TrustYou K.K. who handles PR and Marketing activities in TrustYou Japan. Over the past decade, he has used his expertise to contribute to the travel & hospitality industry.

Articles By Akira Takatsu...

SDG活動への評価をクチコミで確認〜TrustYouの分析カテゴリー「持続可能性」、「ウェルネス」について〜

Akira Takatsu // March 7, 2024

世界的にサスティナビリティ(持続可能性)やSDGs(持続可能な開発目標)といった未来の社会や環境に配慮した人々の行動や経済活動が重要となってきています。先進国を中心にこれまでのような物質消費社会ではなく、人類全体の未来を考え、より豊かな人生や社会を目指すための意識が高まっています。ホスピタリティ業界でも少しずつSDGsの取り組みが始まっていますが、TrustYouでもこの世界的なトレンドに着目しており、収集、分析したクチコミから「持続可能性」や「ウェルネス」に関するものを特定し、カテゴリー化しています。 持続可能性 このカテゴリーに関するクチコミには右記の例のように「地元産」、「環境に優しい」、「EV車」、「オーガニック」といったキーワードを含むクチコミが肯定的と分析されます。逆にプラスチック製品をはじめとする化学製品について批判的なクチコミと分析される傾向があります。 また、ソーラーパネルや持続可能な建材など再生可能エネルギーによるエネルギー効率を優先したホテルやリサイクルプログラムなど廃棄物の削減に向けた仕組みもクチコミで好意的に評価されています。 持続可能性に関するクチコミの例 さらに、清掃にバイオマススポンジや植物由来の洗剤を使用したり、水使用量の削減をするなど、環境に配慮した清掃をしているホテルも高く評価される傾向があります。 レストランのメニューなどで地元の食材を利用し、地産地消の取り組みが進められていたり、アメニティの脱プラスチック・再生プラスチックの利用を進められているホテルも増えており、SDGsへの取り組みがさらに進むことが予想されます。 このようなSDGsへの取り組みは、環境に配慮する旅行者にとってより楽しく気持ちの良い滞在体験につながります。旅行者は滞在を楽しみながらもサスティナビリティに取り組む宿泊施設から良い影響を受けたり、SDGsについての学びの機会にもなったりします。そのように考えると、ホスピタリティ業界がSDGsの取り組みについて発信する責任を一部担っているともいえます。 ウェルネス SDGsの第3の目標に掲げられている「すべての人に健康と福祉を」に当てはまるウェルネスですが、Global Well-ness Institute(世界中のウェルネスを強化することを使命とする非営利団体)によると、ウェルネスの定義は「全人的な健康状態をもたらす活動、選択、ライフスタイルを積極的に追求することである」となっています。 電通は2007年から毎年ウェルネスについての意識調査「ウェルネス1万人調査」を日本国内で行なっています。その調査結果によると、コロナ禍を経て「ウェルビーイング」(精神的・身体的・社会的に健康で幸福であること)という言葉の認知度が高まり、2023年では認知率が25.4%にまで達しました。 電通 第17回ウェルネス1万人調査 また、日本で今年5月に「国際ウェルネス ツーリズム EXPO」という展示会が初開催されました。この展示会には心と体を健康にする旅“ウェルネスツーリズム”に関わる施設・アクティビティ・ヘルシー食・地域が出展しました。ウェルネスツーリズムは、スパ、ヨガ、瞑想、フィットネス、ヘルシー食、レクリエーション、交流など「ウェルネス=豊かな人生へのアクション」を提供する旅行のことです。コロナ禍を経て、人々の観光スタイルも変化しており、自然の中で新しい体験をしたり、スパでリフレッシュしたりと心と身体の健康を感じるための観光が世界的なトレンドとなっています。また、経済産業省によると、日本のウェルネス分野の市場規模は約10兆円と推計されていることから、様々な業種で注目をされています。 宿泊施設にとっては、睡眠の質、食事、スパや温泉などの施設、館内アクティビティやオプショナルツアー(エクスカージョン)などが主に関連する要素かと思われますが、まだ気づいていないコンテンツが眠っている可能性があります。現在、宿泊施設として高野山の宿坊が注目を集めています。富裕層向けにスイートルームを設ける宿坊もあり、写経や瞑想プログラム、お寺のナイトツアー、精進料理といった宿坊での宿泊体験が一つの高付加価値コンテンツとして海外の富裕層を惹きつけています。 IHGやハイアットなどのグローバルホテルチェーンもウェルネスに特化したホテルブランドを立ち上げており、アコーホテルズでは今年1月に「ウェルビーイング文化への変革の道筋」と題した報告書を発表し、啓蒙活動をしています。今後は日本のホスピタリティ業界でも「おもてなし」 プラス「お客様のウェルビーイングへの配慮」が求められるようになることが予想されます。それと同時に、サービスを提供する従業員のウェルビーイングも重要視される時代となるはずです。このように変化するお客様の価値観をお客様の声を聞くことでいち早くキャッチし、価値観コントロールに取り組むことがクチコミ管理においては重要です。 TrustYouでの「持続可能性」「ウェルネス」に関するクチコミの確認方法 TrustYouのクチコミ分析ツールでは、「客室」、「サービス」、「料理」といったクチコミカテゴリーと共に「持続可能性」、「ウェルネス」に関するクチコミをダッシュボード上のセンチメントタイルをクリックし、確認することが可能です。 TrustYouのクチコミ分析ダッシュボード センチメントスコアは、クチコミ本文をカテゴリー毎に言語・感情分析した結果を、肯定的なコメント数の比率です。TustYouではクチコミの原文を分析し、150以上のカテゴリーに自動的に振り分けています。(カテゴリーに関するクチコミが確認できない場合は、カテゴリー自体が表示されません。) 人々がメンタルや身体の健康を重視するようになり、医療ツーリズム、アウトドア、マインドフルネス、健康食など、心と身体のリフレッシュや健康を目的とした旅や宿泊体験を求める消費者が増える可能性があります。宿泊施設も料金を上げつつ顧客満足度を高めるためには宿泊に付加価値をつけていかなくてはなりません。今回ご紹介した「ウェルネス」、「持続可能性」というテーマは、宿泊に付加価値を与えるためのコンテンツとなるかもしれません。 TrustYouのクチコミ分析ツールについてさらに詳しくお知りになりたい方は、こちらからお問合せください。

アジア太平洋地域と日本のクチコミ数の回復とデータトレンド - 2023年第2四半期

Akira Takatsu // September 8, 2023

本ブログでは、TrustYouのクチコミデータから、今年の第2四半期(4月〜6月)における日本を含むアジア太平洋地域(APAC)のクチコミトレンドを見ていきたいと思います。 2023年第2四半期のトレンド #1 クチコミ数が増加傾向に APAC(アジア太平洋地域)では旅行行動の回復も早いスピードで進んでいます。同地域内の宿泊施設のクチコミ数も、コロナ前の状態に近づいてきています。 2023年第2四半期、アジア太平洋地域のクチコミ数は2019年同期比で88.9%まで回復し、 2022年同期比で74.3%増となっています。 2019年、2021年〜2023年 第2四半期 アジア太平洋地域クチコミ数の推移 2022年はまだ各国でコロナ関連の感染の規制があり、クチコミ数も回復していませんが、2023年に入り、各国での規制が緩和され、急激に旅行行動が増えていることが表れています。 #2 2023年第2四半期、ポジティブ(肯定的)なクチコミの割合が微増 アジア太平洋地域のクチコミの94%がポジティブです  同地域では、クチコミ数が増えると共に、ポジティブなクチコミの割合も2023年第1四半期の93%から微増しています。  #3 サービスに関するクチコミが好影響、WiFiに関するクチコミが悪影響を 2023年第2四半期、TrustYouのインパクトスコアを確認したところ、引き続き「ウェルネス」が第3位となっており、全体のクチコミスコアに好影響を与えていることが分かります。 一方で、悪影響を与えているクチコミカテゴリーを見ていると、「WiFi」が最も悪影響をおよぼすカテゴリーの第一位となっていて、「客室」が第二位になっています。客室には「バスルームの清潔さ」や「メンテナンス」といったサブカテゴリー含んでいて、悪影響をおよぼすカテゴリの上位に入ることが多いカテゴリです。ただし、マイナスの影響は弱まっており、同地域でもゲストの新型コロナウィルスへの懸念は弱まっていると思われます。 アジア太平洋地域の2023年第2四半期におけるインパクトスコア、好影響および悪影響TOP3 2023年第2四半期、ゲストは宿泊施設のサービスや、オペレーションに着目して好評価をする傾向があったようです。また、同地域での旅行者は、比較的安価でウォーターパークなどのプール施設を持つホテルに好評価を残しており、スパや大浴場などのウェルネス関連施設のあるを持つ施設に施設に良い評価を残しているようです。 悪影響をおよぼすカテゴリにおいては、WiFiの接続速度や有料インターサービスの料金についてのクチコミなどが含まれています。また、客室については、アメニティや清潔さに関するクチコミが悪影響を与えていることが分かります。また、同地域のゲストはコストパフォーマンス重視で、食事の料金も気にすることも読み取りれます。 日本国内のクチコミトレンド #1 クチコミ数は増加傾向にあり、ほぼコロナ前の水準に 2023年5月、日本への訪日外国人旅行者数は、2019年同月比で70%になりました。4月29日に空港でのワクチン証明などの規制はなくなり、シンガポール、米国、カナダからの入国者数は2019年の数字を超えている状況です。現在も韓国からのインバウンド旅行者が一番多く、中国からの訪日客の増加はこれからとなります。 宿泊施設のクチコミ数は、アジア太平洋地域と同様の増加傾向となり、2019年のコロナ前の水準にほぼ近くなり、順調に回復しています。 2023年第2四半期、日本のクチコミ数は2019年同期比で89.5%まで回復し、 2022年同期比で41.7%増となっています。 2019年、2021年〜2023年 第2四半期 日本国内のクチコミ数の推移 クチコミ数については、あともう少しでコロナ前のレベルに完全に戻る状況です。 #2 2023年第2四半期、ポジティブ(肯定的)なクチコミの割合が微増…

「清潔さ」に関するクチコミの影響力

Akira Takatsu // August 8, 2023

日本では、5月に新型コロナウイルスが5類感染症に移行しましたが、今もマスクを着用して接客をされているホテルの皆様も多いのではないでしょうか。ホテルや旅館に宿泊するゲストは、以前より「清潔さ」を重要視してきましたが、それがコロナ禍に入るとその傾向がより強くになりました。新型コロナウィルスが一段落した現在も、旅行者にとって宿泊施設の「清潔さ」は予約する段階で最も気にしている情報なのでしょうか?本ブログでは、世界の各地域ごとに関連するクチコミデータを見ていき、旅行者の意識を探っていきたいと思います。 「清潔さ」は、顧客満足度に大きな影響を与える 清潔でメンテナンスの整った宿泊施設は、チェックイン時にゲストに良いな印象を与えることができ、それはゲストの滞在中の満足度に好影響を与えます。 清潔な客室やベッド、バスルーム、手入れの行き届いた共用エリアは、ゲストの滞在が快適にし、滞在の満足度アップにつながります。 また、「清潔さ」は宿泊施設に関するクチコミやレビューの中で、多くコメントされることがらのひとつです。 TrustYouのクチコミデータを見るとわかりますが、清潔さに関するネガティブ(批判的)なクチコミは、宿泊施設のオンライン上の評判に深刻な影響を与える可能性があります。下記のようなクチコミ投稿が、旅行者の予約前の重要な情報源となっています。 「清潔さ」は旅行者にとって最も重要な情報です。 TrustYouの過去の調査では約87%のクチコミ読者が「清潔さに関するクチコミ情報に関心を持っている」ことが分かっています インパクトスコアの推移を見る TrustYouのクチコミ指標、インパクトスコアは、150以上のクチコミカテゴリーから、それぞれのクチコミカテゴリーが宿泊施設のクチコミスコア全体にどのよに影響しているのかを表示します。例えば、「バスルーム」、「客室の清潔さ」、「サービス」、「朝食」、「ロケーション」に関するクチコミがどの程度、施設全体のクチコミスコアに影響を与えているかをデータで把握できます。 インパクトスコアは、各カテゴリをネガティブ(批判的)かポジティブ(肯定的)な影響を与えているものに分け、それぞれのTOP3を表示します。ネガティブスコアとして表示されれば、改善を必要としているカテゴリー(要素)であることが分かり、逆にポジティブスコアであれば施設の長所となるカテゴリーであることが分かります。 TrustYouではコロナ渦中に世界の宿泊施設のクチコミスコアに最もマイナスの影響を与えていた清潔さの3カテゴリー、「バスルームの清潔さ」、「客室の清潔さ」、「ダイニングスペースの清潔さ」の変遷を地域ごとに調べました。下記、そのデータをご紹介します。 #1 世界:「清潔さ」の影響は減少、それでもスコアには大きな差が 2021年〜2023年にかけて、世界の宿泊施設のクチコミスコアに最も悪影響を与え続けた清潔さに関するクチコミカテゴリーは、 「バスルームの清潔さ」、「客室の清潔さ」と「ダイニングスペースの清潔さ」でした。  下記の折れ線グラフを見ると、マイナス値の影響が大きかったのが2021年第1四半期で、この時期はまだ世界の大半がロックダウンの状態で、EU諸国を中心にウィズコロナの中、旅行行動の回復が始まった時期です。各国でコロナ対策や公衆衛生の意識を高めながら、国内で旅行を再開しはじめ、国境を開く方法を模索していました。  2021年から2023年にかけて、清潔さの3つのサブカテゴリー、「バスルームの清潔さ」、「客室の清潔さ」と「ダイニングスペースの清潔さ」が世界の宿泊施設のクチコミスコアに悪影響を与えていました 折れ線グラフを見ると、「客室の清潔さ」と「バスルームの清潔さ」は同じ動きをしており、2021年と2022年の第3四半期とポジティブ傾向になっています。また、「ダイニングルームの清潔さ」のスコアに大きな動きがなく緩やかに回復していることが分かります。 「バスルームの清潔さ」がクチコミスコアに及ぼすマイナスの影響が2023年第1四半期には、2021年同期比で+2.74と大幅に改善されたことが分かります 2023年第1四半期と2021年第1四半期との比較では、全3カテゴリーを通して、ポジティブ傾向に転じましたが、「清潔さ」は依然として全体のクチコミスコアを左右する最も影響力のあるクチコミカテゴリーです。 では、世界の地域ごとはどうなのでしょうか。EMEA地域から見ていきたいと思います。 #2 EMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ):大きな変化ないが、「清潔さ」は引き続き重要 2021年から2023年にかけて、EMEA地域で最も影響力与えた「清潔さ」のカテゴリーTOP3は、「バスルームの清潔さ」、「客室の清潔さ」と「ダイニングスペースの清潔さ」でした 世界でも一番早く旅行が再開されたEMEA地域ですが、期間中に「清潔さ」が地域全体のクチスコアに与える影響に大きな変化は見られませんでした。 世界のスコアと同様に2021年第1四半期に3カテゴリーのすべてが最も高いマイナス値を記録しています。逆に全体的に最もプラス傾向だったのが2021年第3四半期でした。 他の地域と比較すると3つのカテゴリー全てがプラスに転じており、EMEA地域は「清潔さ」が全体的なクチコミスコアに与えるマイナスの影響が最も少ない地域のひとつといえます。 「ダイニングルームの清潔さ」は、2021年第1四半期と比較して+1.16とマイナス影響が最も改善しています。 また、「バスルームの清潔さ」は+0.33と最も低いもののプラスに転じています #3 APAC(アジア太平洋):2023年も「清潔さ」に関するクチコミの悪影響が続く APAC地域は世界でも少し遅れて、コロナ関連の規制が緩和された地域であり、その中でも中国は2022年第4四半期末に国境を開いたばかりです。ですので、世界やEMEA地域とは若干数値の動きが異なります。 2021年から2023年にかけて、APAC地域でも「バスルームの清潔さ」、「客室の清潔さ」、「ダイニングルームの清潔さ」が最も悪影響を与えるカテゴリーでした 世界やEMEAと比較すると、「バスルームの清潔さ」と「客室の清潔さ」が2021年第3四半期まではマイナス値は低くなっていますが、各国で国内旅行が再開された2021年第3四半期以降は、マイナス数値が上昇しています。だだし、「ダイニングエリアの清潔さ」は比較的世界やEMEAと同じ動きをしています。そして、2023年第1四半期には3カテゴリ共にマイナスの影響力はゆるやかに下降しています。…

ホテル、旅館がネットプロモータースコア(NPS)を活用するために

Akira Takatsu // June 23, 2023

本ブログでは、宿泊したゲストがリピーターとなり、あなたの施設を友人や知り合いなど周りの方に奨める可能性を測る指標、ネットプロモータースコア (NPS) について解説したいと思います。 ロイヤルティやリピート率を経営指標にされ、リピーターやファンの獲得に尽力をされているホテルや旅館様も増えてきていると思います。TrustYouのユーザー施設様からも、ゲストから「とても美味しかった、また利用します」、「素晴らしい滞在でした、また必ず帰ってきます」という言葉をいただくために、リピート率をあげることを目標としてスタッフの皆さんが適時判断し、行動することを推奨しているといお話を耳にしました。 下記、入門編ではありますが、ネットプローモータースコアについて説明いたします。 ネットプロモータースコア (NPS) とは? ネットプロモータースコア(NPS) は、顧客ロイヤルティを測定し、顧客が企業やその製品やサービスを他の人に奨めるめる可能性を測る指標です。0から10のスケールを使いますが、ホテルの場合は「当ホテルを友人や同僚に薦める可能性はどのくらいありますか? 」という質問を設定し、ゲストからの回答(スコア)に基づいて、3つのカテゴリー、「推奨者」、「中立者」、「批判者」に分類します。 NPS®は推奨者の割合(%)」から「批判者の割合(%)」を引く(−)ことで算出されます。スコアは-100から+100の範囲で、スコアが高いほど推奨される可能性が高いことを示します。 推奨者 (スコア 9-10): 滞在に満足していただいたゲストで、あなたのホテルを友人や知り合いに奨めてくれたり、施設に対して肯定的なクチコミやレビューを投稿してくれたりする可能性が高いです。 中立者 (スコア 7-8): 滞在体験におおむね満足していますが、積極的にホテルを周りの人に奨めてはくれないかも知れません。ただし、批判的なクチコミやレビューを投稿する可能性は少ないです。 批判者 (スコア 0-6): 滞在に不満のあるゲストで、批判的なクチコミやレビューを投稿する可能性が高いです。批判者の懸念や感情を把握し対処することは、悪影響を軽減するために不可欠といえます。 ホテルや旅館でも活用ができるのか? ネットプロモータースコア(NPS) は、企業の業績との相関性も認められており、“顧客ロイヤルティがビジネス成長の強力な原動力となる”という信念に基づき活用されている経営指標です。 ホテルにおいても、推奨者をより多く獲得し、批判者の数を最小限に抑えることで、肯定的なクチコミを増やし、顧客満足度やロイヤルティを高めていきたいという思いは、他業界の企業と同様といえます。 また、ネットプロモータースコアは、ゲストのニーズを知るためのレビュー(評価)としても重要なデータといえます。ゲストのニーズを理解し、改善すべき点を特定し、顧客体験を向上させるための意思決定にも役立つデータといえるでしょう。また、顧客ロイヤルティを測定するための指標となり、長期的なベンチマーク指標として活用することができます。 実際に宿泊施設で導入するには? ホテルでネットプロモーターサウコアを導入するには、お客様の感情や体験を正確に表すデータを収集するための効果的な戦略が必要です。TrustYouを利用すれば、宿泊後のアンケートでNPSの質問を設定することができます。 TrustYouを使いNPSデータを収集する TrustYou Survey(滞在後オンラインアンケート): ゲストのチェックアウト後に依頼するオンラインアンケートにNPS®の質問をアンケートに組み込んで送信することで、ゲストは自身の滞在経験を振り返ることができます。この回答を得ることによって、施設サイドはのサービスや設備を含め、ゲストの施設に対する印象や顧客満足度を把握することができます。…

2023年第1四半期、日本国内のクチコミ数の回復とデータトレンド

Akira Takatsu // June 9, 2023

TrustYouでは、「クチコミデータから読みとる旅行行動の変化」と題して、宿泊ゲストの声であるクチコミ、レビューを定量化したデータから回復を目指す旅行業界に有益と思われるデータを公開する取り組みをしています。本ブログでは、2023年第1四半期(1月〜3月)における日本国内の宿泊施設に関するクチコミ数の回復と、旅行・ホスピタリティ業界のトレンドをTrustYouと他社のデータを交えて、見ていきたいと思います。 #1. クチコミ数が増加、回復傾向に 2023年第1四半期は、2019年同期比で88.2%まで回復、2022年同期比では66.7%の増加となっています。 2022年第1四半期の日本国内の宿泊施設に関するクチコミ数(件数)は2019年同期比の52.9%でしたが、下記のグラフの通り2023年は大幅に増加し、88.2%まで回復しています。このペースでの増加傾向が続けば、2023年度はコロナ前の2019年度の数値にかなり近づくことを予想されます。 2019年、2021年〜2023年 第1四半期 のクチコミ数(件)の同期比 2019年のクチコミ数のレベルに近づくためには、訪日旅行者の増加と、人手不足が続く宿泊施設の受け入れ体制が整うことが必要となります。スカイスキャナー社のレポートによると、日本はEMEA(欧州、中東、アフリカ)、AMER(北米、中米、南米)、APAC(アジア太平洋)など世界の地域から、“訪れてみたい観光地”として検索されており、その検索数が増加しているとのことです。このようなデータを加味すると、今後インバウンド旅行者の増加には、伸びしろがあると思われます。 #2. 肯定的なクチコミが圧倒的に多い 日本国内の宿泊施設のクチコミの94%が肯定的です  TrustYouのデータによると、2022年度に引き続き、2023年第1四半期も日本の宿泊施設に関するクチコミ投稿の94%が肯定的(ポジティブな)クチコミでした。それは、人手不足の中でも高いサービスと品質を保持している日本国内の宿泊施設の方々の努力のたまものといえます。では、実際にどのようなカテゴリのクチコミが好影響を与えているのか、下記でTrustYouのインパクトを見ていきたいと思います。 #3.  どのようなクチコミが全体のクチコミスコアに影響与えているのか? TrustYouのクチコミ指標で、ゲストのクチコミ内容がどのようにホテル全体のクチコミスコアに影響を与えるかを明確にするインパクトスコアを見てみましょう。下記、2023年第1四半期は、「ホテル」や「サービス」に関するクチコミが日本の宿泊施設全体のクチコミスコアに好影響を与えており、「WiFi」や「料金」に関するクチコミが日本の宿泊施設のクチコミスコアに悪影響を与えていることが分かりました。 2022年度のインパクトスコアTOP3とは若干異なっており、「料理」が好影響の第三位にランクインしたのと、「Wifi」が悪影響の第一位にランクインしています。 2023年第1四半期、日本国内のホテルのクチコミスコアに最も影響を与えているクチコミカテゴリのTOP3 まず、悪影響を与えているカテゴリの第一位が「WiFi」となっている点ですが、これはリモートワークの普及等で、宿泊施設のWiFi環境に高いクオリティを求める旅行者が増えていることが分かります。喫茶店や空港などの公共の場における無料WiFiのクオリティやスピードも以前より格段に良くなっており、宿泊施設におけるWiFi環境への期待値もコロナ前よりも高くなっていると思われます。 「料金」については引き続き、原油などのエネルギー高騰などによる物価上昇の影響でサービス業界では値上げの傾向が続いており、宿泊業界も同様です。一方で、日本では人々の賃金が上がらず、現場の宿泊料金に満足できないゲストも多く、ここは日本国内の経済状況を顕著に表しているといえます。 「客室」が第三位にランクインしていることについては、引き続き、ゲストが客室の清潔さを重要視していることが分かります。 一方で、好影響を与えているカテゴリの第一位が「ホテル」となっており、コロナ禍を経て久しぶりにホテルに宿泊したゲストの宿泊体験がとても良かったことを表しています。第二位のカテゴリの「サービス」も同様で、ゲストが宿泊したホテル、旅館のサービスに対して、とても良いコメントを多く残していることが分かります。 また、「料理」が三位にランクインしていることについては、ゲストが久しぶりの朝食や宴会等で食事やそのクオリティにとても満足していることが分かります。 ここからは、他社のデータを交えながら、トレンドを見ていきます。 #4. 日本は世界およびアジアの旅行者からも注目されている スカイスキャナー社は、2023年第1四半期における、世界の各地域(EMEA、AMER、APAC)の消費者がどこの国を旅行先として検索しているか、その検索数の伸び率をレポートとして公開しています。下記、APAC(アジア太平洋)地域のレポートでは、アジアの旅行者が比較的近場であるアジアの観光地を頻繁に検索していることが分かりました。下記のAPAC地域の旅行者による検索数の伸び率(前年同期比)のランキングでは、日本が台湾、ラオスに続き第三位となっています。 台湾、ラオスに続き、日本が最も高い検索数の伸びを記録しています。“どこにでも(Everywhere)”は、世界中のデスティネーションが含まれます また、同レポートによると、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)、AMER(北米、中米、南米)でも日本の検索率は伸びており、両地域で第二位となっています。 #5. 中国の旅行者の動向 観光庁が2023年5月31日発表した宿泊旅行統計調査によると、外国人の日本国内での宿泊は1038万人泊となり、2019年同月比で8%減まで回復したとこのとです。2019年の訪日外国人数の国別総数(年計)でと第一位(9,594,300)であった中国本土からの訪日旅行者が増えれば、2019年のレベルを超えると思われます。 しかし、中国の現状はどうなのでしょうか。2022年末のゼロコロナ政策の解除により、中国国内でも旅行行動の回復が見られ、中国文化観光省によると、2023年第1四半期の国内旅行は前年同期比で46.5%増加したと報告されています。 中国のアウトバウンド旅行は、徐々に回復していくことが予想されています。ただし、国内の不動産不況が経済に影響を及ぼしており、海外旅行への消費へのマイナス要素も存在します。また、長いロックダウンの結果、中国人の旅行行動も変化し、健康と安全が第一の関心事となっており、コロナ感染リスクも考慮し、旅行の計画を短期間で立てることを好む傾向があります。 中国人旅行者の第一選択は「地元に行く」、次いで「近隣の国」。2023年に旅行したい渡航先では、1位が香港(20.7%)、2位がマカオ(11.4%)、3位がタイ(11.1%)、4位が日本(5.9%)となっています…

ホテル・旅館のためのクチコミ管理分析ガイド

Akira Takatsu // May 19, 2023

TrustYouがクチコミ管理分析(レピュテーション・マネジメント)に関する最新のガイドをお届けします。本ブログがホテル・旅館の皆さまのクチコミ管理分析業務や顧客満足度(CS)の取り組みに役立つヒントになれば幸いです。 目次:クチコミ管理分析(レピュテーション・マネジメント)とは なぜホテル・旅館にとってクチコミ管理分析は重要なのか現代の旅行者にとって最も重要なことは何かオンライン上の評価向上に向けて品質改善に焦点を当てた、PDCAサイクルを作りだすAsk the Guest - Mandarin Oriental Milan’s Approach to Driving Continous Improvementゲストの目線に立つことの重要性--滞在前(Pre-Stay)の段階#その1 - 自施設の強みと弱みを把握する#その2 - 独自のセールスポイントをクチコミデータでアピールする#その3 - 予約プロセスの最適化#その4 - チェックイン前から、より良いカスタマーサービスを提供できること--滞在中(Stay)の段階# その1 現場でリアルタイムに課題を解決する--滞在後(Post-Stay)の段階Chroma Hospitality's Focus on Guest Satisfaction#その1 - ゲストのクチコミに返信、対応するレビュー(クチコミ)に適切に対応する方法#その2 - クチコミ投稿を依頼するWhy Didn't My Guest…

ペットフレンドリーな宿泊体験とは〜ゲストレビューから学ぶ4つのポイント〜

Akira Takatsu // October 20, 2022

コロナ禍により、世界的にもペットの飼い主が増え、愛犬や愛猫と共に緒に旅行することを望む方も増えています。日本のホテル・旅館でも、この新たなマーケットを開拓すべく、ペットと泊まれる宿泊プランが増えています。飼い主であるお客様は、宿泊施設のサービスをどのように評価をされているのでしょうか。関連するクチコミ・レビューを元に紐解いていきたいと思います。 ペットと共有する日々の体験は、人生の中でとても思い出深いものとなります。動物たちは私たちの家庭や家族の一員となり、生活の質を高めてくれます。 2021年-2022年:ペット所有状況 イギリス: 10世帯中6世帯がペットを所有 アメリカ: 10世帯中7世帯がペットを所有 なお、日本国内で犬を飼育しているのは約680万世帯(全世帯の11.9%)といわれています。 パンデミックで、ペットオーナーの 78% が新たなペットを飼い始めています ペットと宿泊可能なプランがない場合、旅行の計画をキャンセルする ペットオーナーの65%が今後の旅行にペットを連れていきたいと回答 動物であるペットを一緒に連れて行くとなると、旅行の計画はより複雑になります。目的地までどのようにして動物を運ぶか、どこに泊まるのか、そのホテルは小型犬の受け入れのみか、など旅行計画にはより多くの時間を要します。 それでも、ここ数年でペットと一緒に旅行したいというお客様のニーズは高まっています。ある調査では、約半数のペットオーナーがペットを連れて行けないなら、計画をキャンセルしても良いと考えているといいます。 ペットオーナーの60%が、ペットを連れて行けるなら、旅行がより快適になると回答 ペットオーナーの47%がペットと宿泊可能なプランがない場合、旅行をキャンセルすると回答 ペットのためにさらに開かれる扉 人間と動物、両方の旅行者のニーズに応えるため、ペットの宿泊を受け入れるホテルが増えています。今年、ペットの受け入れを最も拡大したのはヒルトングループで、日本国内のヒルトンブランドホテルでもペットとのお泊まりプランを展開しています。ちなみに、世界で最も多いペットオーナー人口を持つアメリカ国内では約85%のホテルが、猫と犬のための“ペットフレンドリーポリシー”を導入していると言われています。 ペットフレンドリーな宿泊体験の構築に向けて - クチコミから学ぶ ペットの同伴が可能なホテルが増える中、ペットにも配慮した宿泊体験を提供するための試行錯誤は続いています。そこで今回は、ペットと一緒に泊まれるホテルにおいて、どのような点がお客様から好まれているのか、また、どのようにすれば人と動物、両方の宿泊体験を向上させることができるのか、TrustYouのクチコミデータベースから紐解いていきたいと思います。 ペットの宿泊料金やオプション料金を明確に表示する ペット用の宿泊料金を設定するのは、欧米では当たり前となっています。この料金を設定するためには、人間のお客様の場合と同じで、競合施設の料金を確認することです。OTAや自社サイトに料金を表示することで、ゲストが料金を認識できるようにします。もし、平均よりも高めの料金を設定している施設様の場合は、犬や猫のためにどのようなサービスや施設を提供しているのかを具体的に明記し、写真などで紹介しましょう。 ヨーロッパのホテルの例ですが、料金に含まれるサービスやオプションを明記することをお勧めします。 ペットの宿泊料金をご案内する際は、オプション料金も明記すると良いでしょう。 競合施設がどのような取り組みをしているか、TrustYouの”競合Index”を使えば、クチコミデータから競合施設と比較する指標を設定し、確認することができます。 2. ペットもお客様として扱う(ただし、飼い主への配慮も忘れずに) ペットと一緒に旅行しているお客様は、ペットを家族の大切な一員と考えている場合がほとんどです。人間のお客さまに接するのと同じように、ペットを大切に扱い敬意を払うようにしましょう。 ワンちゃんやネコちゃんであるお客様に少し時間を割いて、コミュニケーションを取ってみましょう。飼い主の方にワンちゃんを撫でても良いか尋ねてみてください。チェックインの際に、飼い主の方の許諾を得た上で、ペットにちょっとしたおやつをあげてもとよいでしょう。また、共有スペースやエントランスに、足の洗い場や飲料水用の清潔なボウルを準備すると良いでしょう。飼い主の方にも喜んでいただけるはずです。 ペット用のおやつを提供する場合は、必ず飼い主の方に許諾を取りましょう。 飼い主の許諾を得た上で動物であお客様と触れ合い、動物の気持ちに寄り添ってみてください。 清潔さに気を配る ペットも一緒に泊まる場合、高い清潔基準を維持するのは大変です。年月が経つと、部屋に独特の臭いが漂うこともあります。これを防ぐには、部屋の換気と清掃を常に適切に行う必要があります。…

User MeetUpレポート④:「運用事例から学ぶ、本社と現場の連携を強化するためのクチコミデータ活用とは」

Akira Takatsu // March 25, 2022

TrustYouでは、年に一回ユーザーの皆様と、クチコミのトレンドやTrustYouの活用方法を勉強する“ユーザー様向け勉強会(通称:ユーザー会またはUser MeetUp)” を開催しています。2021年は11月10日と17日に、オンラインで開催しましたが、本ブログでは、その内容の一部をご紹介いたします。 11月17日の勉強会は「運用事例から学ぶ、本社と現場の連携を強化するためのクチコミデータ活用とは」と題して開催。ゲスト対談では、TrustYouユーザー企業様であるソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ株式会社からフルサービスホテル運営統括本部 CS担当部長の川口 シンディ 陽子 様と、ロワジールホテル & スパタワー 那覇 総支配人の武田 寛枝 様にお話を伺いました(聞き手:TrustYou株式会社 代表取締役社長 設楽 奈央)。 ※クリックして拡大 以下、対談の内容をご紹介します。 設楽:これから対談を始めさせていただきたいと思います。川口様、武田様、よろしくお願いいたします。まずは自己紹介をお願いいたします。 川口様(以下、敬称略):皆様、こんにちは。ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ、フルサービスホテル統括運営本部でCSを担当しております、川口 シンディと申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。ホスピタリティ業界に総支配人業も含め30年以上従事しております。色々な変化の中で、CSも変化してきましたが、そのような中で毎日を楽しんでおります。 設楽:よろしくお願いたします。本日は、御社のCSの旗振り役としてのお話を伺いしたいと思っております。続いて、現場側のホテル総支配人である武田様に自己紹介をお願いしたいと思います。 武田様(以下、敬称略):皆様、こんにちは。武田 寛枝と申します。私は、2020の3月にリクルートを退職し、10月にソラーレ ホテルズ アンド リゾーツに入社し、ロワジール ホテル&スパタワー那覇で勤務をしております。総支配人に着任してからまだ1年未満ですので、いつもシンディさんに助けていただいております。以前はじゃらんの社員としてクチコミを見ていましたが、今はホテルの現場で色々と悩みながら、試行錯誤しているのが、日々の業務でございます。本日はよろしくお願いいたします。…

User MeetUpレポート③:「運用事例から学ぶ、本社と現場の連携を強化するためのクチコミデータ活用とは」

Akira Takatsu // February 23, 2022

TrustYouでは、年に一回ユーザーの皆様と、クチコミのトレンドやTrustYouの活用方法を勉強する“ユーザー様向け勉強会(通称:ユーザー会またはUser MeetUp)” を開催しています。本ブログでは、その内容の一部をご紹介いたします。 2021年11月17日の勉強会は「運用事例から学ぶ、本社と現場の連携を強化するためのクチコミデータ活用とは」と題して開催。TrustYouセールスチームの原と岡本からTrustYouの活用事例「本社と現場の連携強化のための4つのポイント」についてご説明しました。 チェーンホテルの本社と現場が連携し、クチコミデータ活用と運用を行うには組織全体で共通の目的を共有することが必要となります。TrustYouユーザーであるチェーンホテルの本社の方々にお話を伺うと、本社と現場が共通の目的を共有していることが分かりました。 チェーンホテル様のクチコミの活用・運用おける目的は主に下記の4つのタイプに分かれます。 タイプA: ブランドの構築本社 では、ブランド強化による販売戦略を取っている。現場 では、自施設の強みと弱みを明確にし、常に業務の改善に集中している。タイプB: 競合優位性の構築本社 では、ホテル全体を客観的な指標でみている。現場 では、競合比較を元に、自施設のマーケットでの立ち位置を日々確認している。タイプC:トレンドに合った顧客ニーズの把握本社 では、変化する社会環境への対応に注力している。現場 では、新たな商品開発やサービスの提供、宿泊プランの造成に注力している。タイプD:CSの向上、強化現場 では、目の前のお客様に対するC S向上に取り組んでいる。本社 では、 組織全体のC S体勢の構築に取り組んでいる。 ※クリックして拡大 A. ブランド構築を重視されているチェーンホテルの特徴について ブランド構築に力を入れているホテルは、自社のサービスや商品についての理想像や、ビジョンを持っています。クチコミデータから自施設の強みと弱みをから把握することで、ブランドの構築や強化に取り組んでいます。 ※クリックして拡大 上記のホテル様では、「1. 現状の把握」、「2. 仮説の設定」、「3. 仮説に基づく打ち手の策定」の3つのステップで、ブランドの構築と強化に取り組んでいます。 「現状の把握」として、ゲストからいただく評価を把握するためにTrustYouの言語感情分析データ、”センチメントスコア”を活用されています。センチメントスコアでは、客室、ホテル、サービスなどのカテゴリー別に、肯定的なクチコミと批判的なクチコミの割合をスコアで把握できます。スコアの背景も、クチコミ原文を読み込んでいくことで理解することができます。 元々、”強み”と把握しているカテゴリーのセンチメントスコアが高く、ゲストからもその強みが認知されていれば問題ありません。逆に、強みと思っているカテゴリーのスコアが低い場合は、理想像(ブランド)と現実(ゲストからの評価)に乖離(かくり)が生じていると言えます。 また、ゲストから思わぬカテゴリーについて肯定的なクチコミをいただくことで、新たな強みを発見することもあるでしょう。その場合は、「仮説の設定」として、“発見した強みをさらに磨くこと”でブランを強化できるのではないか”と検討をすることができるでしょう。 さらに次の段階、「仮説に基づき打ち手の策定する」の段階では、ブランドを訴求するターゲットを特定したり、ゲストから評価を受けているハード面またはソフト面を具体的に特定したり、さらに深堀りするためには、アンケートを実施することが有効です。 アンケートで回答を得ることにより、お客様との乖離を改善するための具体的なアクションに落とし込んでいくことが可能となります。例えば、現場のアンケートの回答を通して、”Instagramを通して情報収集をされているゲストの方が自施設の強みを理解している、ブランドを支持している”ことが分かれば、自信を持って、更にInstagramでの情報発信に力を入れることができます。 アクションを実行後はセンチメントスコアやコメントに変化があるかどうかモニタリングします。良い評価が得られていれば、仮説が正しかったと判断でき、その逆の場合あれば、また新たな仮説を立て、新たなアクションに移す。このように本社と現場でクチコミデータを活用し、弱みを改善し、強みを活かす良い運用サイクルを作ることで、確固たるブランドを構築していくことができます。…

User MeetUpレポート②:「DX・データ活用によるESとCSの相互向上を通じて戦略的なホテル経営にシフトするために」

Akira Takatsu // February 1, 2022

TrustYouでは、年に一回ユーザーの皆様と、クチコミのトレンドやTrustYouの活用方法を勉強する“ユーザー様向け勉強会(通称:ユーザー会またはUserMeetUp)” を開催しています。2021年は11月10日と17日に、オンラインで開催、本ブログでは、その内容の一部をご紹介いたします。 11月10日の勉強会は「DX・データ活用によるESとCSの相互向上を通じて戦略的なホテル経営にシフトするために」と題して開催。第二部は、ゲストスピーカーに東芝デジタルソリューションズ、リカイアス技術部のエバンジェリスト、香川 弘一氏をお迎えしました。 ※クリックして拡大 以下、対談の内容をご紹介します。 設楽:香川様、本日はお越しいただき、ありがとうございます。早速ですが、自己紹介をお願いいたします。 香川様(以下、敬称略):東芝デジタルソリューションズの香川と申します。6年前に弊社のAIの新規事業を開始することになり、プロジェクトのエバンジェリストに任命されました。AI(人工知能)を遠くにある存在と感じられている方も多いかと思いますが、そこをできるだけわかり易く説明させていただくことがエバンジェリストとしての役割となります。 設楽:確かにAIは遠い存在に感じられますが、最近ですと、音声検索でAmazonのAlexaやAppleのSiriなどを使用するケースも増えてきていますね。AIというワードはよく耳にしますが、まだ、実際のビジネスの現場や業務改善においては、まだそこまでのインパクトを与えてないかもしれません。ぜひ、どのような取り組みをされているのか、お聞かせください。 香川:本日ご紹介する、私たち東芝グループの音声AIサービスには、“RECAIUS(リカイアス)”という名称をつけさせていただいております。これは “理解する私たち”、つまり「私たちを理解するAI」を目指しているという造語になります。本日は、RECAIUSのサービスのひとつである、「フィールドボイスインカム」を主にご紹介させていただきたいと思います。 宿泊業の皆様は、業務の中で、IP無線やトランシーバーを使われている方もいらっしゃると思いますが、RECAIUSのAIで強化されたIP無線サービスのご紹介です。簡単にいうと、音声認識や音声合成の機能を組み込んだスマホアプリとなります。 設楽:ありがとうございます。まず、御社のAIのトライアルを旅館やホテルで開始された背景を教えてください。 香川:私が新規事業の立ち上げの際に、悩んでいたところ神奈川県の鶴巻温泉 元湯 陣屋様の取り組みをビデオやテレビで拝見し、感銘を受けました。その後、すぐにオーナー様に会いに行きましたが、それが最初のきっかけです。そこで、色々とお話をうかがってみると、スタッフ様同士のトランシーバーでの会話に課題があることが分かり、RECAIUSでお手伝いしたいと考えました。(→元湯 陣屋 様の事例) ※クリックして拡大 現場の方にRICAIUSを使っていただくことにより始まった、新しいコミュニケーションの形 設楽:実際、現場で浸透させてみて、現場からはどのようなフィードバック(ご意見やご感想)がございましたか。 香川:とても感銘深い感想を現場の中居さんからいただきました。それは、「RICAIUSは良いですね、何が良いかというとインカムが外せるのが良いですね」というものでした。 設楽:インカムを外せると、おっしゃいますと…? 香川:RICAIUSフィールドボイスインカムは、音声認識機能で人の会話が可視化されます。旅館のスタッフの方は、まず目の前にいらっしゃるお客様との会話が重要です。フィールドボイスインカムを使うと、スタッフの方はインカムを外してお客様との会話に集中していただくことができ、その後で画面でテキスト化されたスタッフ同士の会話を見れば良い。 設楽:なるほど...よくインカムのイヤホンを浮かせてらっしゃるホテルのスタッフの方をよく見かけますね。目の前にいるお客様への対応を優先し、他の業務は後で戻れば良いという発想ですね。 香川:はい、その通りです。後で、業務に追いつけるということです。 設楽:確かに新人スタッフの方などは、先輩スタッフの会話を聞き漏らさずに常に聞いてなくてはならないという状況もありますね。そういう意味では、スタッフの方の心理的ストレスを軽減できる部分も大きいですね。 香川:私も現場の方が、いかに多くのストレスを抱えてお仕事をされているのだということに気づかされました。ホテル、旅館では、スタッフ同士で、“言った、言っていない”という問題も起きます。 リッチモンドホテル様にもRICAIUSフィードボイスインカムを使っていただいておりますが、清掃会社に何かを依頼する場合は、テキストでコミュニケーションを取るのが最も効率的で確実だとおっしゃっています。フロントからハウスキーピングの担当者に依頼をする場合は、目の前のパソコンからテキストで依頼を出します。現場の清掃担当者には合成音声で即座に通知されます。(→アールエヌティーホテルズ株式会社様の事例) 設楽:確かにフロントの方は、電話やインカムよりもパソコンからの方がやりやすいかもしれないですね。 ※クリックして拡大 香川:毎回清掃リーダーを携帯電話で追いかける必要もなく、パソコンから直接清掃会社の方に指示を出せ、清掃リーダーも後でテキストのやりとりを確認することができます。お互いのコミュニケーション上のストレスを大きく解消することができたとおっしゃっています。 設楽:話した内容がテキストとして残せるというのは、良い時代になったなと思います。また、テキストで打った内容も、音声となってインカムを通して伝わる。逆にハウスキーピングのスタッフの方が、掃除の合間にテキストで返信していたら業務負荷になってしまいますね。 フロントのスタッフの方ですが、目の前のお客様とは対面で接して、バックオフィスのスタッフとはテキストでコミュニケーションを取る。またハウスキーピングの方とは音声認識機能でやりとりができる。役割の分け方が素晴らしいですね。 香川:新しいコミュニケーションの形が、現場の方にRICAIUSを使っていただくことにより始まったと思います。…

User MeetUpレポート①:「DX・データ活用によるESとCSの相互向上を通じて戦略的なホテル経営にシフトするために」

Akira Takatsu // January 7, 2022

TrustYouでは、年に一回ユーザーの皆様と、クチコミのトレンドやTrustYouの活用方法を勉強する“ユーザー様向け勉強会(通称:ユーザー会またはUserMeetUp)” を開催しています。2021年は11月10日と17日に、オンラインで開催しましたが、本ブログでは、その内容の一部をご紹介いたします。 11月10日の勉強会は「DX・データ活用によるESとCSの相互向上を通じて戦略的なホテル経営にシフトするために」と題して開催。まず、弊社セールスチームの藤岡からTrustYouの活用事例として、「客観的なデータを基本の経営指標に組み込む重要性」についてお伝えしました。 客観的なデータを基本の経営指標に組み込む重要性 下記のグラフにあるように、コロナ禍に入った2020年から2021年の日本の宿泊施設の“全国平均クチコミスコア”、”全国平均稼働率”、”クチコミ数”の推移を見てみると、2021年度は前年度に比べ、クチコミ数は安定しており、クチコミスコアが稼働率と共に回復傾向にあることが分かります。クチコミスコアが上がっている背景には、宿泊客の満足度が上がっていることが読み取れます。 ※クリックして拡大 では、このようなデータをどのように経営に組み込んでいくのか、悩まれている経営陣の方も多いと思います。データを経営指標とするためには、自施設のデータのみを追っているだけでは足りません。つまり客観的な指標を持つことが必要です。例えば、自社のクチコミスコアは上がっているが、競合ホテルのデータやマーケットやエリアのデータ、ブランド別のデータは、どうなのか。複数のサイトに投稿されているクチコミデータを効率的に集めながら、俯瞰的に、そしてさらに深掘りをしてデータを見ていくことが大切です。 競合ホテルに比べて、自社ホテルはどうなのか。TrustYouが提供する「競合Index」を経営の基本指標に組み込み、顧客満足度(C S)に対する確固たる経営指標とし、客観的なスコアを用いて自社の立ち位置を把握することを目的に運用を行っているホテルチェーン様の事例をご紹介します。 下記のスライドにあるように競合Indexは、予めTrustYouで設定した複数の競合施設の平均スコアと自施設のスコアを比較したスコアです。競合ホテルに比べ、自施設がどの位上回っているのか、それとも下回っているのかを把握できます(競合Index=自社ホテルの値÷競合ホテルの平均の値)。例えば、自施設のスコアが競合平均と全く同じスコアであれば、競合Indexは「1」となります。クチコミスコアの競合Indexが0.82であれば、0.18下回っていることになります。 ※クリックして拡大 こちらのチェーンホテル様では、TrustYouのパフォーマンススコアの競合Indexを指標としています。“「CS(顧客満足度)」に対する確固たる経営指標とする”、また毎月のクチコミスコアのアップダウンに一喜一憂するのではなく、“客観的なスコアを用いて自社の立ち位置を把握する”という2点を目的に運用を始めました。 プロセスの策定としては、各ホテルの競合Indexを毎月の経営会議で発表し、数値の良いホテルについては分析結果や現場での取り組みを紹介、数値が良くないホテルにはCS担当者が各ホテルに聞き込みをし、対策も同時に検討するというものです。 ※クリックして拡大 その効果としては、まず本社としてモニタリングするKPI(重要経営指標)を明確化することができ、また現場のやるべきことも明確化できたとのことです。競合Indexの数値を上げるために各ホテルがどの部分をどう磨いていくかを柔軟に決め実施、また経営層との共通認識を得ることで、本社と現場が一丸になったとのことでした。 その他の効果としては、RGIなどのレベニューの指標とCS指標の相関性を元に、ADRと上げる施策と連動させることができるようになったとのことです。またデータ収集および分析にかかる作業の負担をTrustYou導入で軽減することにより、本来のCS業務に時間を費やせるようになりました。 基本の経営指標に加え、トレンドにあったプラスαの経営指標を策定する もう一つの視点として、弊社セールスチームの及川から「基本の経営指標に加え、トレンドにあったプラスαの経営指標を策定する」ことの重要性についてお伝えしました。近年では安全、衛生、清潔さがお客様が重要視されるようになりましたが、TrustYouデータから、コロカ禍でゲスト(宿泊者)の意識がどのように変わったかを見ていきましょう。 下記のグラフでも分かるように、2020年から2021年にかけて「マスク、消毒、ソーシャルディスタンス」といったキーワードに関連するクチコミ数は比較的横ばいで推移していて、一方で「清潔さ」に関連するクチコミの投稿数が2020年から増えていることが分かります。「清潔さ」に関するクチコミは、2021年1月の緊急事態宣言の発令で一旦減少をしましたが、再び増え、微増傾向が続いていることが分かります。 ※クリックして拡大 さて、それに対して、お客様の「清潔さ」に関する満足度はどのように推移しているでしょうか。センチメントスコア(=各カテゴリにおける全言及のうち、ポジティブな言及数の割合)を見てみると、2020年は「客室の清潔さ」、「バスルームの清潔さ」といういったカテゴリーで大幅な満足度の下降が見られました。コロナ禍でお客様の清潔さへの感度が高まり、少しでも汚れが目につくと不安を煽りネガティブなクチコミ投稿につながるケースが多く見られたのです。 一方で、「公衆衛生」に関する満足度は2021年に前年度比で上がっていることが分かります。宿泊施設の感染対策や衛生管理対策がこのカテゴリーに含まれますが、その部分が改善され、満足度を押し上げていることが分かります。このようにお客様の衛生基準に対する評価がとてもシビアになっている今、清潔さについてネガティブなクチコミが投稿されると、全体の全体の満足度を押し下げる要因にもなります。このように重要視すべきポイントはその時々で変化します。それぞれの時代のトレンドと自社のトレンドを比較し、その差を確認し、打ち手を講ずることが重要となります。 次に自社アンケートを活用し、現状把握と課題の特定をしている事例をご紹介します。あるチェーンホテル様ですが、コロナ禍に入った後、自社アンケートに新たな2つの質問を追加しました。 ※クリックして拡大 一つ目の質問は、ホテルが衛生基準を策定し、実施していることを明確に伝えた上で、安心して滞在いただけたかどうかをスコア形式でお客様に評価をいただくものです。そして平均で、10点満点中8点以上を維持することを目標にしています。 二つ目の質問は、お客様が滞在中に不安に感じた点と、その理由を具体的に書き込める欄を設け、課題を特定できるようにしています。この2点を経営指標に組み込み、会社としての取り組みがお客様にどう評価されているか、どのような課題があり、どのように改善ができるかをモニタリングしています。 OTAのクチコミだけでは、具体的な課題を見つけることが難しいというお話をいただくことも多いです。このように自社アンケートに柔軟に、その時代に合った質問を付け加えることが有効です。コロナ関連の質問だけでなく、会社としての取り組みについての評価の把握や、課題特定のためにお客様に直接聞いてみることで解決の近道を見つけることも可能となるでしょう。 ⇨User MeetUpレポート②に進む ⇨User MeetUpレポート③に進む ⇨User MeetUpレポート④に進む

ホテル、旅館の品質管理に役立つレポート活用について

Akira Takatsu // October 20, 2021

クチコミデータを通して、ホテルの評判に注意を払うことは重要ですが、現在のホテル、旅館の運営において、ゲストの滞在体験を確認、把握し、それを社内で情報共有することがより重要になってきています。 これまで以上にゲストが慎重になり、ホテル、旅館のサービスにも様々な選択肢を求めています。消費者であるゲストも絶えず変化しており、異なる世代、タイプ、嗜好、ニーズや期待の全てに応えることが非常に難しいのも現実です。そのような中で、ホテルや旅館は、ゲストの期待に見合うサービスや質(クオリティ)をゲストから求められています。 自施設の品質を維持し、ゲストの満足度の向上に向けた改善や投資の計画を進めるためには、現在の自施設のクチコミ評価を認識し、ゲストの滞在体験を常にモニターし、測定する必要があります。それと同時に、競合施設を分析し、自施設のマーケットでのポジション(立ち位置)を再確認し、アフターコロナに向けて自社が進むべき方向を明確にしなくてはなりません。 多くのKPI(重要業績評価指標)を継続的に分析するのは大変な作業になると思われがちですが、適切なツールと戦略を用いれば、そこまでの労力をかけなくとも、レポートを作成し、社内で共有することができます。 TrustYouでもレポートの作成について、ユーザーの皆様からご相談をいただくことが多いですが、まずは以下のルールに留意し、レポート作成に取り組んでみることをお勧めします。 1. シンプルであること - 1つのレポートに多くのKPIや指標を含めず、最も関連性の高いもののみに絞る。 2. 読みやすい体裁にする - 数値を表やグラフで見せ、簡単な分析コメントなどを入れ、目で見て、理解しやすいようにする。 3. 共有できるようにする - レポートを共有フォルダなどに整理し、保管することは、今後の分析にも役立ちます。 まずは社内でどの指標を確認し、分析したいかを明確にする作業は必要となりますが、指標となるKPIは、TrustYouの分析ツールAnalytics(アナリティクス)ダッシュボード上にあるものをご使用いただくことをお勧めします。下記、レポート作成に役立つTrustYouのクチコミ分析ツール(Analytics)やオンラインアンケート機能(Survey)の活用方法をご紹介します。 ●インパクトスコアを確認する。インパクトスコアは、お客様のクチコミの内容が全体の評価(スコア)にどのように影響しているのかを明示します。インパクトスコアは、TrustYouが事前に設定している、センチメントカテゴリ(フロント、ハウスキーピング、料理、WiFi、バスルームなど)から改善すべきカテゴリーの優先づけをします。例えば「ハウスキーピング」が特定期間のパフォーマンススコアに悪影響を与えていることが分かれば、原因を究明し、改善することでスコア改善を目指すことができます。 ●部門タイルをチェックする。ここでは、特定の部門やチームに関する現在のスコアと傾向を確認できます。例えば、ハウスキーピングに関する苦情があった場合にはすぐに察知し、以後同様の苦情が入らないよう、即座に対応することができます。 ● オンラインアンケートの回答を分析する。ゲストの声を最大限に把握するためには、OTAのクチコミを分析するだけでは十分ではありません。カスタマイズ可能なオンラインアンケートでは、施設側がゲストに聞いてみたい質問を設定し、その回答を分析することができます。ゲストが施設に求めている改善点や高く評価している点など、クチコミ投稿よりもさらに深い内容を知ることができ、今後の投資の決め手となる回答が得られるかもしれません。 ●競合他社にも目を配る。TrustYouのクチコミ分析ツール、Analyticsでは、最大6つの競合施設を設定し、自施設とのスコアを比較することができます。マーケットで優位に立つために、また競合と差別化するために、特定のカテゴリーにおけるスコアの比較も可能です。例えば、「朝食」のスコアのみを競合施設と比較することもできます。 ●レポートの自動化、時間を節約する。レポート作成と社内共有という作業には手間がかかるイメージがありますが、TrustYouダッシュボードでは、時間を節約するために、レポートの作成と配信をスケジュール化することが可能です。定期的に指標として確認するスコアを決めた後は、レポートの生成頻度を選択し、受信箱に自動的に受け取ることができます。例えば、毎月1日にインパクトスコアのレポートを受信し、前月のホテルのパフォーマンスに最も影響を与えているカテゴリーを確認し、社内で共有することも可能となります。 ウィズ/アフターコロナでは、レポートによる情報共有がホテルの品質管理に役立つと考えています。ゲストはホテルに対して、コロナ前とは、異なる期待を持っています。だからこそ、ゲストに適切に対応し、自施設の”質”の維持を可能にする最善の方法は、ゲストの滞在体験や満足度をデータで把握することです。レポートは、ゲストが何を求めているのかを組織として把握し、ホテル、旅館をよりポジティブな決定へと導くのに役立ちます。 レポートやKPIの設定など、ご不明な点がございましたら、ぜひ当社の専門家チームにお気軽にご連絡ください。 ※ブログ原文(英語)はこちら。