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Akira Takatsu

Akira is a Marketing Manager at TrustYou K.K. who handles PR and Marketing activities in TrustYou Japan. Over the past decade, he has used his expertise to contribute to the travel & hospitality industry.

Articles By Akira Takatsu...

"ウィズコロナ"、"ニューノーマル":新たな旅行スタイルで変わるお客様期待値と満足度

Akira Takatsu // September 22, 2021

TrustYouでは、コロナ禍の宿泊施設に関するクチコミ投稿件数を2019年度の同時期と比較し、クチコミ投稿件数の回復度を示す指標、トラベルヘルスインデックスを公開し、その推移を確認しています。今回は、弊社のセールスチームがセミナー/ウェビナーで発表しております資料の一部を抜粋し、その内容をご紹介いたします。 下記の折れ線グラフは、日本国内における2020年から2021年にかけてのクチコミ投稿件数の回復度(トラベルヘルスインデックス)の推移を、観光庁が発表している客室稼働率(宿泊旅行統計調査)の推移と共に示しています。黄色の線が"稼働率"、グレーの線が"クチコミ数(クチコミ投稿件数の回復度:2019年度との比較で何パーセントまで回復しているか)"となります。 *クリックして拡大 2020年4月の緊急事態宣言の発令から7月のGo Toトラベルキャンペーンのスタート、そして12月末の同キャンペーン中断と、緊急事態宣言の再発令といったイベントと合わせて推移を見てみると、稼働率とクチコミ数に相関性があることがわかります。本ブログ作成時点では、2021年8月の客室稼働率のデータはまだ公表されていませんでしたが、全国的な緊急事態宣言の再発令で下降することが容易に予想できます。 インバウンド旅行者減少による、クチコミ投稿先サイトの割合(シェア)の変動は? さて、宿泊旅行統計調査にて、2021年5月の県別稼働率を見ると、稼働率の良かった県の1位と2位は、島根県と山口県でした。一方で稼働率が低かったのが京都府と大阪府でした。元々、インバウンド旅行者が多かった県や都市の宿泊施設の稼働率が落ちているのは明白ですが、下記のグラフを見ると、インバウンド旅行者が減少した影響を再確認することができます。 *クリックして拡大 まず、上記の左の棒グラフで、日本人と外国人の宿泊延べ人数を比較してみると、2019年までは19%あった外国人の宿泊数が2021年は1%まで落ち込んでいることがわかります。 そして、右の棒グラフでは、TrurstYouが集めているクチコミデータから、日本の宿泊施設について投稿されたクチコミの投稿先サイトの割合(シェア)を示しています。2019年から2021年にかけて、シェアの1位は外資系OTAのBooking.comですが、インバウンド旅行者の減少からシェアが2019年の39%から2021年と33%若干下がっています。一方、シェア2位のGoogleの割合は24%から23%と減少はほとんど見られず、コロナ禍でも日本人の宿泊者がGoogleへクチコミ投稿を続けていることが分かります。2020年以降は外国人のクチコミ投稿者は少なくなっているはずですので、日本人でGoogle上にクチコミを投稿する方が増えている可能性もあります。一方で、国内OTAの楽天やじゃらんを見てみると、インバウンド旅行者が減少した中で、シェアを伸ばしていることが分かります。 コロナ禍におけるクチコミスコア(日本国内平均)の推移 さて、クチコミの評点(クチコミスコア /レビュースコア)のつけ方においては、日本の旅行者は海外の旅行者よりも抑え気味にスコアをつける傾向があることが分かっています。インバンド旅行者が減少したことにより、2020年以降にスコアの下降はあったのでしょうか。 下記の折れ線グラフでは、日本国内の宿泊施設のクチコミスコアの平均値(100点満中)の推移を稼働率とクチコミ数の折れ線に追加しています。青い線がクチコミスコアの平均値の推移になりますが、スコアが徐々に上がっていることが分かります。 *クリックして拡大 年度別に見ると、2019年は84.1点、2020年は83.4点と下降する傾向にありましたが、2021年は84.4点に上がっています。特に赤と緑の矢印の部分を見ていただきたいのですが、2020年4月の緊急事態宣言発令後、お客様のホテルの衛生管理面への目がとても厳しくなりました。そのような中で、ホテルや旅館の皆様におかれましては、衛生管理対策をはじめ様々なコロナ対策を実施されたと思います。その成果が緑の矢印の部分にあるスコアの上昇につながっていると言えます。 また7月のGo Toトラベル開始後に稼働率とクチコミ数も増え、これまでとは異なる様々な客層の方々が宿泊された施設様も多かったのではないかと思います。そこで一旦はスコアが下がったものの、これもまた各施設様の努力によりお客様の満足度があり、スコアの上昇につながったのではないでしょうか。 上記の青の折れ線を見ると、宿泊施設の皆様の新型コロナウィルスへの対応力と努力が、お客様の満足度の向上として現れています。また、お客様の反応としても、"ウィズコロナ"、"ニューノーマル"と言われる状況の中、新たな旅行スタイルを楽しむ方法を見つけているようにも感じます。

コロナ禍におけるトラベルヘルスインデックスの推移 --- 沖縄編

Akira Takatsu // July 20, 2021

TrustYouでは、コロナ禍の宿泊施設に関するクチコミ投稿件数を2019年度のものと比較し、回復状況を示す指標、トラベルヘルスインデックスを公開し、その推移を確認しています。今回は、日本国内の主要都道府県である東京都、大阪府、京都府、福岡県、沖縄県の推移を調べてみました。下記の図は、日本全国の新型コロナウィルス陽性者数と共にトラベルヘルスインデックスの推移を表示しています。(※期間:2020年3月16日の週〜2021年6月21日の週) クチコミ投稿件数と稼働率との密接な関係 下記の図で、トラベルヘルスインデックスの推移を見てみると、毎回の政府自治体による緊急事態宣言の発令後にクチコミ投稿件数が大きく減少していることが分かります。これは、宿泊後のゲストによるクチコミ投稿件数が減っていることを示していますので、トラベルヘルスインデックスはホテルの稼働率と密接な関連性があることが分かります。 *クリックして拡大 注目すべき点は、沖縄(水色の折れ線)の推移が他の都道府県と若干異なる点です。まず2020年の1回目の緊急事態宣言(4月7日〜5月25日)発令後、沖縄の折れ線が6月以降に他県に比べ、早めに回復していることが分かります。その後、7月にGoToトラベルキャンペーンが開始、10月にGoToイートキャンペーンが開始され、全国的に回復傾向にあるものの沖縄県の数値は、京都府(緑色の折れ線)よりも高い数値で推移しています。 その後、2021年に2回目の緊急事態宣言(1月8日〜3月21日)の発令があり、その後GoToキャンペーンがない中で沖縄県内の宿泊施設のクチコミ投稿件数は回復傾向となりますが、3月以降、新型コロナ陽性者数が全国的に増え、6月より沖縄県独自の3回目の緊急事態宣言に入ってから、沖縄の数字が大幅に減少しているのが分かります。 新型コロナウィルス(Covid-19)のマーケットへの影響力も鈍化 さらに、下記の図で沖縄県のみのデータを確認してみると、毎回の緊急事態宣言発令後に、クチコミの投稿数が急激に減っている(赤い矢印)ことが分かります。 ※クリックして拡大 さらに全体的に見ると、クチコミ投稿件数(=ホテルの稼働率)と新型コロナ陽性者数はほぼ反比例していることが分かります。逆に比例する場合は、その後に緊急事態宣言が発令されるというパターンが見られます。ただし、ホテルとゲストの双方がウィズコロナ(コロナと共存する)の状況に慣れてきており、緊急事態宣言の解除後には、すぐに回復に向かう傾向があるので、新型コロナウィルスのマーケットへの影響が日を追うごとに鈍化し、徐々に弱くなっていることが読み取れます。 稼働率とADRの回復に向けて さらに、Googleの今後の新型コロナウィルス陽性者数の予測を確認すると、沖縄の陽性者数は減少に向かうと予測されています。新型コロナウィルス陽性者数と稼働率が反比例することを考慮すると、陽性者数の減少に伴い稼働率も回復向かうことが予想されます。 2021年6月現在、世界のワクチンの摂取状況から見てみると、米国、英国では国民の40%が摂取完了、ヨーロッパでは25%が完了しています(日本ではまだ5%が完了)。STRの調査によると、米国では2021年3月以降、稼働率、ADRと共に2019年の80%までに回復していますので、ワクチン摂取が進み、GoToトラベルキャンペーンのような施策が再開されれば、旅行行動が回復し、ホテルの稼働率、ADRも回復していくことが考えられます。 まだインバウンド旅行者の受け入れ時期が読めない状況ではありますが、沖縄のような人気観光地では国内旅行者の回復については若干明るい兆しが見えてきているのではないかと思います。

ウィズコロナ時代だからこそ高まるタビナカ・アンケートの重要性

Akira Takatsu // March 25, 2021

宿泊施設からのクチコミやレビューの投稿依頼は、ゲストがホテルや旅館をチェックアウトした後に、OTAまたは施設から自動配信されるEメールなどで自動通知される形で行われているケースが多いと思います。タビマエ〜タビナカ〜タビアトといった一連のゲストジャーニーは、ゲストがホテルをチェックアウトし、クチコミを投稿した時点で一旦は終了となります。(もちろん、クチコミ投稿がない場合が多いです。)その後、ホテルや旅館の担当者はゲストから受け取ったクチコミやレビューを分析し、それに基づいた対応をしますが、これが一般的なレピュテーション・マネジメント(クチコミ管理業務)の流れです。 しかし、新型コロナウィルス(Covid-19)により、状況は大きく変わりました。幸いなことに、コロナ禍の状況下でも、TrustYouの分析プラットフォームの機能を活用すれば、ゲストのクチコミデータを入手し、貴重な情報を得ることができます。特に、ウィズコロナの状況下で対面の接客が難しくなる中、逆にお客様はホテル・旅館のスタッフとコミュニケーションを取る必要性が増していることがクチコミデータからも分かりました。 これまでTrustYouでは、滞在後のオンラインアンケート(TrustYou Survey)を活用し、ゲストからいただいたアンケート回答をGoogleへのプッシュ機能でGoogleのクチコミに転換し、クチコミ投稿数を増加させる手法を宿泊施設の皆様に推奨してきましたが、今回は滞在中のオンラインアンケート(TrustYou Live Survey)に着目したいと思います。 TrustYouでは、オンラインアンケートを、タビナカ(滞在中)とタビアト(滞在後)の2パターンで実施した例を比較しました。下記グラフは、某グローバルホテルチェーン様の複数の施設における比較データ(2018年9月から2021年3月)ですが、「滞在中に依頼したアンケートの回答数(緑色)」と「滞在後に依頼したアンケートの回答数(青色)」に明確な差が見ることができます。ロックダウンの時期に、大きく落ち込んでいる時期がありますが、それ以外の期間では、滞在中に依頼したアンケートの回答数が大きく上回っていることが分かります。この結果はリアルタイム・コミュニケーションの重要性を裏付けるものといえます。また、滞在中のアンケートは回答数が多いだけでなく、満足度を示す総合評価スコアの平均値も滞在後のアンケート83.5点よりも87.0点と高くなっています。 *クリックしてkかかkかくかくd拡大拡大 上記の結果は、ホテルビジネスにとってどのような意味を持つのでしょうか? 現代の旅行者は、自分自身の意見を他者に聞いてもらいたい、価値のあるものと感じてもらいたいと思う傾向があります。もちろん、滞在後のアンケートはとても有益で、そこから得られるお客様の声はとても価値のあるものです。しかし、ウィズコロナ時代のような不確実性の高い状況下において、ゲストはリアルタイムの接客やコミュニケーションを期待し、必要としています。様々なリスク、懸念、疑問がある中、ゲストは解決できる人にすぐに相談したいと思っているはずです。サービスを提供する側として、安全と信頼を確保するためには、いつでも迅速に対応できる体制作りをすることが必要といえます。 リアルタイム・コミュニケーションは、お客様の声がスタッフに届き、ご本人が大切にされていること実感していただけるだけでなく、起こりうる問題を現場でタイムリーに解決し、未解決の問題が滞在後のネガティブなクチコミ投稿となることを防ぎます。小さな問題から大きな問題まで、タイムリーかつ効率的な方法で対処、解決することを可能とします。弊社がLive Survey(リアルタイム・オンライン・アンケート)をお勧めするのは、まさにこのためです。お客様は、自分の懸念事項や問題がタイムリーに解決されたことで安心感を持つことができます。 「枕を追加してほしい」、「人気の観光スポットを教えてほしい」、「体調が悪くなった際のサポートをお願いしたい」など、簡単なものから深刻な問題まで様々なリクエストや相談事があると思います。ホテルのスタッフが、お客様からの滞在の感想を聞くだけなく、逆にお客様からのご意見や感想を、スタッフから積極的に伺うための適切な手段を持っていれば、お客様の快適な滞在体験につながり、お客様ご自身が選んだホテル・旅館への信頼感(ロイヤルティ)をも高めることになります。 TrustYouでは、非接触型のメッセージング・ツールとオンライン・アンケート・ツールを1つのソリューション(Live Experience)として統合、ゲスト-スタッフ間のシームレスなコミュニケーションを可能にし、ご不満を持つお客様をリピーターやプロモーター(推薦者)になっていただくことを目指しています。弊社の製品、Live Experienceソリューションは、ウィズコロナ時代の接客をサポートする非接触型ツールとしてだけでなく、顧客エンゲージメント高めるためのツールとしてお使いいただけます。リアルタイムで活用できるように開発、統合されたTrustYouのメッセージング・ツールとオンライン・アンケートツールを活用することにより、お客様への即時の対応を可能とし、新たなコミュニケーションラインを設けることで、滞在後のネガティブなクチコミ/レビュー投稿となる前に問題を解決することを可能とします。 TrustYouのLive Experienceソリューションの詳細やトライアル等につきましては、弊社の専門家チームにお気軽にお問い合わせください。TrustYouは、変化する旅行者の真のニーズに、旅行業界の皆様が応えていくためのお手伝いをさせていただきます。 ※ブログ記事の原文(英語)はこちら

ユーザー生成コンテンツ(UGC)としてのクチコミの重要性

Akira Takatsu // February 28, 2020

ソーシャルネットワーキングサービス(以下、SNS)の広がりにより、ユーザー生成コンテンツ(以下、UGC)のマーケティング活用がホテル業界でも注目されて続けていますが、レビュー/クチコミが注目されていることについてもこの流れの一つといえます。 少し前になりますが、TrustYou(トラスト・ユー)では、2018年に「デジタルネイディブ世代の予約行動とクチコミの影響力」と題した調査を実施、デジタルネイティブ世代といわれる10代から20代のり旅行者が予約前になぜクチコミ/レビューを重要視するのか、またこの世代に有効なレビューの見せ方や、 有効なアプローチ方法を導きだすために行いました。 調査は2018年6月から8月の3ヶ月間、オンラインアンケート形式で行われ、この時期にEU圏在住の18歳から28歳の計322名から回答を得た。調査はドイツの大手旅行代理店TUI(トゥイ)と教育機関であるIUBH - University of Applied Sciencesと共同で行われました。 本調査からは、主に下記の事柄がわかっています。 -デジタルネイディブ世代の83%が、予約の意思決定をする際、クチコミ/レビューは重要な役割を果たすと回答 -信頼できるクチコミとは、信頼できる文体であること(73%)、詳細であること(69%)そして3ヶ月以内に投稿された最新ものあること(66%) -ホテル予約の際、クチコミ/レビューを確認する上で好むサイトは、Booking.com (68%)次いでGoogle (61%)、TripAdvisorおよび Expedia(30%) こちらの調査からも分かるように同世代がクチコミを重要視していることは明白で、さらにクチコミの信頼度や情報の詳細さや鮮度にも注目していることが分かります。また、好んで使用する旅行予約サイトもGoogle、Booking.comといったクチコミ/レビューの収集や見せ方に力を入れているサイトであることが分かります。 TrustYouでは、上記のようなデジタルネイティブ世代のニーズに応えらえるよう、ユーザーの皆様が活用できるレビューウィジェット(TrustYouウィジェット)を提供しています。このウィジェットを自社サイトにアップすることで、施設の情報源となるTrustScore(トラストスコア)をはじめ、クチコミデータを元にした施設の特徴やクチコミの概要を自社ページに掲載することができます。このようなUGIをSNSの投稿などと同様に現在の若者は最も信頼します。(恐らく、コンテンツの出元である、弊社TrustYouについても若年層の旅行者は検索して調べるかもしれません。) 弊社のユーザー企業である、JR東日本ホテルメッツ(Hotel Mets)様では、TrustYouが提供するクチコミのまとめデータのウィジェットを有効活用し、各ホテルに「クチコミ」ページを設けています。 このように自社サイトにTrustYouが提供するウィジェットを自社サイトに掲載し、予約を検討するお客様に施設の特徴やクチコミ情報を提供することにより、自社サイトからの離脱を防ぎ、自社サイト経由の予約を増やすことが可能となります。 TrustYouのクチコミまとめデータは、パートナー企業である世界の旅行予約サイトに提供されています。まずは、貴施設のクチコミまとめデータもこちらのサイトから調べて見ましょう。