コロナ禍におけるトラベルヘルスインデックスの推移 — 沖縄編

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TrustYouでは、コロナ禍における宿泊施設に関する口コミ投稿件数を2019年度のものと比較し、回復状況を示す指標として、トラベルヘルスインデックス公開し、その推移を確認している。今回は、日本国内の主要な都道府県である東京都、大阪府、京都府、福岡県、沖縄県の推移を調べてみた。下記の図は、日本全国の新型コロナウイルス陽性者数と共にトラベルヘルスインデックスの推移を表示している。(※期間:2020年3月16日の週~2021年6月21日の週)

口コミ投稿件数と稼働率の密接な関係

下記の図で、トラベルヘルスインデックスの推移を見ると、政府自治体による緊急事態宣言の発令後には毎回、口コミ投稿件数が大きく減少していることが分かる。これは宿泊後のゲストによる口コミ投稿件数が減っていることを示しており、トラベルヘルスインデックスはホテルの稼働率と密接に関連していることが分かる。

日本・三重県
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注目すべき点は、沖縄(水色の折れ線)の推移が他の都道府県と若干異なる点だ。まず2020年の第1回緊急事態宣言(4月7日~5月25日)発令後、沖縄の折れ線が6月以降に他県に比べ、早く回復していることが分かる。その後、7月にGoToトラベルキャンペーンが開始、10月にGoToイートキャンペーンが開始され、全国的に回復傾向にあるものの、沖縄県の数値は京都府(緑色の折れ線)よりも高い数値で推移している。

その後、2021年に2回目の緊急事態宣言(1月8日~3月21日)が発令された。その後、GoToキャンペーンがない中で、沖縄県内の宿泊施設の口コミ投稿件数は回復傾向を見せた。しかし3月以降、新型コロナ陽性者数が全国的に増加し、6月から沖縄県独自の3回目の緊急事態宣言が始まってからは、沖縄の数字が大幅に減少していることがわかる。

新型コロナウイルスの市場への影響力も鈍化している。

さらに、下記の図で沖縄県のみのデータを確認してみると、毎回の緊急事態宣言発令後に、口コミの投稿数が急激に減っている(赤い矢印)ことが分かる。

この沖縄
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さらに全体的に見ると、口コミ投稿件数(=ホテルの稼働率)と新型コロナ陽性者数はほぼ反比例していることが分かる。逆に比例する場合は、その後緊急事態宣言が発令されるというパターンが見られる。ただし、ホテルとゲストの双方がウィズコロナ(コロナと共存する)の状況に慣れてきており、緊急事態宣言の解除後には、すぐに回復に向かう傾向がある。そのため、新型コロナウイルスの市場への影響が日を追うごとに鈍化し、徐々に弱まっていることが読み取れる。

稼働率とADRの回復に向けて

さらに、Googleによる今後の新型コロナウイルス陽性者数の予測確認すると、沖縄の陽性者数は減少に向かうと予測されている。新型コロナウイルスの陽性者数と稼働率が反比例することを考慮すると、陽性者数の減少に伴い稼働率も回復に向かうことが予想される。

2021年6月現在、世界のワクチン接種状況を見ると、米国と英国では国民の40%が接種を完了している。ヨーロッパでは25%が完了している(日本ではまだ5%が完了している)。STR調査によると、米国では2021年3月以降、稼働率とADRは共に2019年の水準まで回復している。ワクチン接種が進み、GoToトラベルキャンペーンのような施策が再開されれば、旅行行動が回復し、ホテルの稼働率とADRも回復していくと考えられる。

まだインバウンド旅行者の受け入れ時期が読めない状況ではあるが、沖縄のような人気観光地では国内旅行者の回復については若干明るい兆しが見えてきているのではないかと思う。

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